おめでたい拓本 一筆寿

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■「寿」はとにかくおめでたいです。

 

寿とはもちろん「めでたいことや、祝い」を意味します。

大願成就、長寿、結婚などめでたい事として祝賀のことばを述べることやそのことばを指します。

 

■当たり前ですが様々な古典で「寿」が引用されています。

 

源氏千鳥抄には「コトブキ 祝言也。 寿 日本紀書」とあります。

 

また三略抄には「項荘沛公ニ酒ヲ一ツ申シテ、千秋万歳トコトブキヲスルゾ。

コトブキ終リテ、軍中ニハ楽ヲ奏スルコトハナイ者ナルホドニ、剣ヲ以テ舞ベキト云テ」とあります。

 

さらに実隆公記には「老鶴のかごとの事先年申侯し、めでたきことぶきを申て侯とこそ存侯へ」とある。

「寿」「長生き」の意味も持っています。

ご存知のことと思いますがさらに、寿という言葉自体に長命、長生、長寿、年齢、よわいという意味を持っています。

「寿をたてまつる」と言うと健康で長生きするようにと祈って祝賀することという意なのはご存知の通りです。

 

筑紫道記の「暁ちかき夢に、誰となきおとこ天神と名乗て、扇を予に給はるとみ侍りて夢さめぬ。則同行に語れば、皆ことぶきあへり」にあるようにめでたいこととして、口ぐちに祝福しあう「寿合ふ」という意味にも使われます。

 

筑紫道記とは、室町時代、山口を拠点にした守護大名大内家に招かれた連歌師宗祗が1480年に山口を出発し、大宰府・博多などを巡ってふたたび山口に帰って36日間の紀行です。

 

また藤袋草紙の「さるほどに、なんなくひめをむかひとり、ことぶくていこそおかしけれ」にあるようにめでたい事として祝賀のことばを言う。祝福する「ことぶく」という意味にも使われます。

 

藤袋草紙とは、室町時代に土佐光久という女性が書いた物語です。

 

■中国の「寿」の考え方も伝わってきます。

 

この刻帖は九十九と二十二で組み立てた寿を一筆に一気に書き上げたものです。実際に百二十歳まで生きることができればまさに「寿」です。この中国の「寿」の考え方が伝わってきます。

 

■清同治の書家馬徳昭の作品です。